紀伊半島南部

10年以上前、紀伊半島をバイクで国道425で横断したことがあった。今回は紀伊半島の南部から北上しようという計画を立てた。

8/8は移動日。尾鷲で宿泊するつもりでいたが、疲労が溜まっており、津まで来たあたりでギブアップ。鈴鹿に宿泊した。



8/9鈴鹿から潮岬に向かう。日本最南端の潮岬にあるキャンプ上で一泊するつもりだった。基本無料で、GWや夏休みシーズンは600円だ。

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普通に移動していたら早く着きすぎてしまうので、山間部を寄り道していく。国道42>309>169と山間部に入っていく。ここは七色ダム
 
北山川沿いの国道169を進んでいくと、金属製の吊り橋があった。1トンまではOKらしい。軽トラはOKということ?さっそく歩いてみる。
 
足元が透け透けだが、さすが金属製だし、ほとんど揺れないので、大して怖くはない。

バイク感覚で車を運転したいので、クーラーを付けずに窓全開で走っていた。おかげでそうとう汗をかいて、熱中症気味になってしまった。ちょうど温泉があったので入ってみる。
おくとろ温泉 やまの宿
硫黄の香りが心地よい温泉だ。飲泉もとてもうまい。意外にも誰もいなかったので露天風呂を撮ってしまう。

ここを過ぎると、瀞峡に入っていく。流れが穏やかな所では子供が水遊びなどをしている。
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トンネルを超えるといかにも酷道っぽい山間部に入っていく。ストレート区間がほとんどない、ハンドル切りっぱなしのコースだ。たいへん好みである。

海沿いの国道42に入る。
 
奇妙な形の岩が2つ立っている。石切岩というらしい。
 
天然なのか人工なのかわからないが、岩に穴が開いている。

さらに進むと、もっと変わった岩がある。橋杭岩というらしい。岩が地面から生えているのではなく、ゴロンと置かれている感じ。なんでこんな地形になったんだ?
 
 

さて温泉に入ったことでだいぶ体調が復活していたのだが、やはり万が一を考えて潮岬でキャンプをするのは断念してホテル泊にした。宿を確保して、まだ時間に余裕があるので紀伊大島に向かう。

この橋は中間でループがあり、高低差を吸収する構造になっている。ループの高低差は激しく、地元の高校生でも自転車を降りて押して歩いていた。全景はとてもレンズに収まり切らない。

このループ部分の土台の苗我島には灯台がある。

紀伊大島を横断して、崖下に隠れるようにしてある港に至る。

そろそろ日が沈む時間になってきたので、潮岬方面に戻る。残念ながら日没する方向は雲に覆われている。

潮岬キャンプ場はガラガラに空いていた。3つくらいしかテントがなかった。「本州最南端」のイメージから暑い場所をイメージしていたが、常時ちょうどよい風が吹いていて涼しかった。実際、この日はこの夏一番の猛暑だったのだが、潮岬は近くより4度ほども最高気温が低いようだった。
 
 
この頃にはだいぶ疲れていたので、最南端の場所に徒歩で行く気力がなくなってしまっていた。今にして思えば残念だ。



8/10紀伊半島の中央部を縦断して北上する計画だった。串本の宿を出て国道371に入る。まだはじめの数キロくらいはコンビニやガソリンスタンドがあるだろうと高をくくっていたが、とんでもない誤解だった。国道42から371に入った途端、文字通り全く無い。途中にある集落に自動販売機が置いてあったのだが、スルーしてしまったのが大失敗だった。

これは一枚岩。オーストラリアのエアーズロックみたいに、巨大な一つの岩がある。これは予想していたより全然大きくてびっくり。レンズにとても収まり切らない。

国道371はますます酷道化していく。青いおにぎり標識がなければ国道とはとても思えない。道沿いにこんなあぶなっかしい吊り橋があった。

これを見たら渡らないわけにはいかないだろ…。
 
グラグラ揺れるし、ワイヤーの一番低いところは膝ぐらいの高さで捕まることもできない。これ二輪車で渡るのはそうとう勇気いるだろうな。無理かな?

国道371はいわゆる分断国道である。ここが分断部分。以降は舗装林道となっている。
 
川沿いに舗装林道を走っていく。しかし困ったことにキープしておいた飲料が切れ、だいぶ喉が渇いてきた。このままでは脱水症状になりかねない。さすがに生水を飲めないよな、と思いながら走っていた。

道を塞ぐように木の根が転がっていた。うわっここまで来て引き返し?と思ったが、テコの原理でぐいっと回転させたら、思ったよりあっさりとどかすことができた。

この辺りがこの林道の最深部かな?

林道の分岐で、百間山渓谷方面に行こうと計画していたのだが、残念ながらこの地点で通行止めであった。国道371方面に引き返す。
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さて国道371に入った。相変わらずガソリンスタンドも自動販売機もない。時々ある集落に店っぽいものがあるのだけど、自動販売機がある様子が見られない。そしてそういう「店っぽい」ところに一人で入る勇気が正直なかった。明らかに何かの店だったらともかく。
ここまで来てようやく自動販売機を発見した。おおとう山遊館という宿泊施設だった。4本くらい買ってガボガボ飲んだ。

このあと、大塔川林道というダートを通過して、熊野に向かうという計画を立てていた。久々のダートなので楽しみである。
途中に、修験の滝というところがあった。二段に落ちている滝である。
 
トンネルを過ぎたあとダート区間に入った。ダートというかグラベルという感じ。落石があったが、軽四駆ならギリギリ通れた。ランクルサイズだと無理だろう。こういう事はけっこうあるから、つい軽四駆を選んでしまう。
 
素掘りのトンネルが連続している。
 
なんと、この地点で通行止めになっていた。「熊野まであと5km」的な看板があったので、期待していたのでショックでかい。

工事のおじさんに呼び寄せられて「こんな大きい穴が開いちゃったよ」と見せられる。橋の半分くらいが完全に陥没している。バイクならともかく、車では軽でも通過できない。国道からこの林道に分岐して1時間くらい建っていたので、戻る時間を考えると合計2時間も無駄にしてしまった。これは以降の計画を全面的に見直す必要がある。
仕方なくきた道をそのまま戻った。来るときはテンション高くて、道幅が広い所では軽くドリフトなどして楽しんでいたのだが、帰りはそれどころではない。

国道371に戻ったときには、ガソリンがあと90km分くらいしかなかった。今の最優先事項は給油だ。幸い宿泊施設のある近辺では携帯の電波が繋がったので(ここに来るまでずっと携帯の電波が入らなかった)最寄りのスタンドを探すことができた。
MAPLUSという地図データダウンロード型のカーナビを使っているのだが、これってロケーション情報はローカルデータにはなくてネット上みたいなんだよね。なので携帯の電波が繋がるところでないと検索ができない。これは不便だ。まあ地図データが入っているから、Googleナビとは違って、現在位置はいつでも詳細な地図で確認できるから、それだけでもありがたいのだけど。

ガソリンを給油できたのが、ようやく15時を過ぎてからだった。この時間となると、もう撤収モードに入らなければならない。和歌山に移動して宿泊した。



8/11は移動日。帰宅するだけでも丸1日かかる。こういう時は中間地点で高速道路を降りて、温泉に入るのがコツである。

6:10に和歌山を出発。
昼ごろに大休憩を取るイメージで、岐阜県養老のゆせんの里という温泉に入る。高速道路の行程上のだいたい中間地点で、かつインターの近くにある温泉というのがここだった。殺菌消毒など一切してないかけ流し温泉なので、いやな消毒の匂いがせず好感が持てた。
帰宅したのが20時。午前中は眠くて、数10分に一度、サービスエリアがあるたびに休憩して仮眠を撮っていた。