状況から感じるカッコよさ

WRC Plus誌のラリー・ジャパン速報号、なかなか読みごたえがあってよい編集だった。早く映像で見たくてたまらなくなってしまった。

写真もいい。4Pの、夜の帯広駅前の大群衆の中を、ソルベルグ/ミルズ組のインプレッサがセレモニアルスタートへと向かうところ、ソルベルグハコ乗りして声援に答えている写真、これがまた本当にカッコいい。鈴なりの人また人に賞賛される英雄の図。男子の憧れだ。
この写真をいきなり持ってくるセンス、いいなあ。
対象そのものから感じるカッコよさだけじゃなく、対象を取り巻く環境込みでのカッコよさってのも、こんな風にもちろんあるんだが、意外にその「環境」のカッコよさが語られることって少ないし、表現されることも少ないように思う。
なにも対象(主役)に詳細にフォーカスすることだけが、カッコよさを伝える方法ではないのだ。言われてみればどうってことないんだけど、表現する側が、対象(主役)に思い入れが強すぎるとつい見落としがちな点だろう。肝に銘じておこうと思った。

この写真を撮った小林直樹カメラマンは、どうもこの環境のカッコよさを写し取る感覚に長けているようだ。
10Pの、牧場の中を土煙を上げながらコーナーにアプローチするインプレッサの写真も素晴らしい。主役の車は豆粒みたいなのに、視線は否が応でもそこに集まるし、その場の空気感が本当にダイレクトに伝わってくる。
34Pのドイツでのランエボの写真もいい。これはページをレイアウトした人もウマいんだろうけど。