黒野田林道〜笹子峠〜甲府

バイクではおそらくこれが今年最後となりそうなツーリング。今回は山梨から太平洋側に抜けるルートの中で、まだ通ったことのない、身延山井川雨畑林道井川湖大井川鉄道に併走して南下、というルートを選ぶ。
どうも山伏山を越えるダートが、通行止めになることが多いらしいのが気掛かりなのだが、まあそれはそれ。行ってみてダメだったら別ルートに移動しよう。



明日の出発は、甲府市甲斐市あたりからの予定として、今日はそこまでをのんびり移動しよう。
しかし疲れがたまっているのか、大幅に朝寝坊してしまって、自宅を出発したのはようやく12時半だ。まあ午前中は小雨が降っていたようなので、結果オーライだ。
当初の予定では下道を通って行くつもりだったが、出発が遅れたので、都留市までは高速道路で移動。



メインイベントは明日に回すので、今日はいままで一度も通ったことのない、黒野田林道を走ってみることにする。都留ICから、県道705を西に向かうと、宝山ネイチャーセンターってところがあって、そこからがこの黒野田林道だ。


林道とは言っても、全線舗装だ。ツーリングマップルによると「路上でニホンザルを見かける」とのことで、これにはかなり期待していた。


いまはこの辺りは、紅葉の盛りのちょっと前って感じなのかな。山々は針葉樹以外はほとんど黄色に染まっている。紅葉って言うか黄葉て感じ。

舗装されているのだが、落ち葉に隠れて崩落した小石がよく落ちているようなので、あまりペースは上げられない。


とはいえ、天気は気持ち良く晴れているし、今日の服装にはちょうどよい気温だし、交通量は少なくて快適だしで、ずいぶんと気分よくゆっくり走っていた。

  

たぶん「絵に描いたような」紅葉の風景を味わいたい人には物足りない道だろうが、運転好きにとっては、走り飽きない、なかなか好みな道であった。



この辺りがこの峠の頂上なのかな? 唐突に立派な松が道沿いに現れた。

 

いかにもなにかいわれがありそうな松なのだが、特に何もインフォメーションは無し。



途中にある展望台は、残念ながら視界の下半分が高い樹木で阻まれていてあまり面白くない。たぶん展望台を作った時期は、まだこれらの木々が小さかったんじゃないかなあ。
その代わりといっちゃなんだが、このあたりではあまりみかけない紅葉が、展望台には植えられていた。

 



残念ながらニホンザルに全く出会わないまま終点に至ってしまった。黒野田林道をの終点は、そのまま国道20につながっている。そこからわずか数100メートルで、笹子峠の入口に至る。


笹子峠はいままでにいろんな季節に、何回も通ったことがある。交通量が少なく、雲に覆われることが多く、手軽に山奥感が味わえるので気に入っているのだ。今回、この黒野田林道ルートを知ったので、楽しみが増えたというものだ。
高速の渋滞を避けるのに、勝沼で降りて、笹子峠黒野田林道都留道志線(県道24)道志みち(国道413)という選択肢もいいかもしれない。夜は真っ暗闇なルートになりそうだけど。

黒野田林道ではのんびりした分、笹子峠では一回立ち小便するために立ち止まった以外はノンストップでそれなりのペースで通過した。



勝沼からは果実園が延々続く県道34を通って、芦川村に向かおうとした...のだが、夕方4時半で、もう空が夕焼けに染まってしまった。読みが甘かった。もうそういう季節だったわ。
車ならカーナビがあるからいいが、バイクだと地図が暗くて見られなくなるのはかなりイヤだ。ここらであきらめて市街地に向かう。

と、石和に向かう途中で、「トロンの湯→」という看板があった。トロンの湯って、なんだか妙にハイテクな感じのネーミングで気になるな。こんな感じのサイバー温泉なのだろうか? これは気になるぞ。夕方になってから体が随分冷えていたし、さっそくこちらに向かうことにした。


うーむしかし、ちっともハイテクでもサイバーでもない様子だ。公式サイトはこちら
能書きを読んでみると、鉱石(顆粒状)に含まれているトロンの放射性物質、というのを使った、人工泉らしい。温泉じゃないようだ。
それはちょっと残念なんだが、いまはもう体が温まればなんだっていい。
内部もあまり広くなく、普通の銭湯くらい。幸い健康体なので、トロン効果があったかどうかはわからないんだが、たしかにずいぶんと体が温まった。湯から出て道を走っていても、体が再び冷え込まなかった。

それからは甲府駅前まで向かい、宿を取り、ほうとうを食べ、今に至る。今日はたいした走行距離でもなかったが、ひさびさに好天の中をバイクで走ったので、なかなか気分がよかった。