コンプレッサー RNC1773
コンプレッサーといっても、圧縮空気を作って、塗装したりエアツールを動かしたりするアレではありません。音響機材のほうのコンプレッサーです。
僕はシャッフル再生でBGMを流すの好きなのだが、そこで困るのが音量差の違いだ。例えばガツガツに音を詰め込んでいるサンボマスターと、ダイナミックレンジの広いローラ・ニーロの「ニューヨーク・テンタベリー」とでは、平均で18dBくらい差がある。
- アーティスト: ローラ・ニーロ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2002/08/21
- メディア: CD
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スレッショルド・アタック・リリース・レシオなどなど、フルコントロールできるものもあったのだが、リリースの戻りカーブが、なんか好みの感覚ではなかったり…。
そんなわけで、ハードウェアの、小さくて安い(3〜5万くらい)コンプを探すことにした。それでろくに下調べもせず選んだのがこれ。
・http://www.2ndstaff.com/products/fmraudio/rnc1773.html
正直とくに期待していなかったのだけど、売りの「スーパーナイスモード」を使ってみて驚いた。すごく好感が持てる。2mixのレベラーとしてバッチリ。メーカーの推奨セッティングよりアタック遅め、リリース長めにするだけで、上記のような用途では全然不満なし。すごく自然にかかる。
ソースがガツガツに音の詰め込まれたものは、ゲインリダクションが-18dBとかで張りついてしまうのだが、音痩せは感じられない。リリースのカーブも感覚的に自然。
なんでもコンプ3段がけをデフォルトでしているモードらしいのだが、すごく実践的。
スーパーナイスモードを解除して、通常のコンプ用途としても使いやすい。ツマミの感覚と出音の感覚がマッチしている。
逆にコンプ臭い、バッツンバッツンな感じにするのはちょっと向かないかもしれない。あんまり臭くなってくれない感じ。
巷の評判は全く調べずに買ったのだが、いまさらググってみると、すでに価格を超えたパフォーマンスの製品として、なにをいまさらって言うくらい、もう7年も前からすっかり定番なものだったのだね、これ…。
メーターがゲインリダクションだけで、アウトプットレベルが無いのがちょっと残念なのだが、僕はミキサーのインサートで使っているので特には困らない。
BGMのレベラー用途だけではもったいない。もうちょっと真剣に使ってみる価値大だろう。
ACアダプター駆動オンリーなのだが、電池駆動できるように改造したりできないものかな? たぶんフィールドレコーディングにも向く特性だと思うんだけど。
同じメーカーからRNP8380というマイクプリアンプも出ていて、しかもRNC1773とまとめて、1Uにラッキングできるらしいし。