STAX SRS-3000

昨年秋に、STAXのイヤースピーカーを始めて視聴して驚いて以来、買おうか買うまいかかなり迷っていたのだが、ヨドバシのポイントが気がついたらかなり溜まっていたので、ついヨドバシで衝動買いしてしまった。買ったのは中クラスのこのシステム。

http://www.stax.co.jp/JP/SRS-3000.html

半日くらいエージングしたところ。
さすがに開放型の静電型ということで、周波数的にも空間的にもワイドでこれは見事。実によく音が見える。
愛用しているAKGのK271(ヘッドホンアンプはONYX1220のもの)から付け替えると、音の世界がぶわぁっ、と広がっていく感じ。K271でバランスを取って、モニタスピーカーで聞いたらバラバラ感が出てしまって、あれ?と思っていたソースも、SRS-3000だとちゃんとバラバラに聴こえてくれる。トランジェントや空間表現の分解能が優れているんだろう。
特に低域の立ち上がりの見え具合は実にいいなあ。手にとるように音が見える。マルチバンドコンプの設定をするときにこれは心強いだろう。

しかしレンジ的には、なんか12kHzくらいのハイにちょっと色付けがあるような…。
K271だと聞き分けられる、微妙なスネアの音色の違いが、SRS-3000だと聞き分けられない。どちらもイイ感じにシャッキリと聴こえてしまう。これはあかん。
リスニング用にはもう僕には充分感激って感じのSRS-3000なのだが「道具」としてはどうだろう? 実戦で本気で使ってみないとわからないが…。おそらく今の時点でも、高域以外は充分信用できるような気がする。
評判を調べてみると、音が落ち着くまでに時間が掛かるヘッドホンらしいので、しばらくは慎重に扱ってみたい。

同じオフィスで共同作業をするには、音漏れを防ぐため、さすがに開放型ヘッドホンは使えないのだが、自宅で一人仕事なので、大手を振って使用できる。
逆に言えば、ヘッドホンをしていても、PCなどの機材のノイズは裸耳と同様に(いま作った表現)耳に飛び込んできてしまう。長年、密閉型に馴染んでいたので、これはどうも違和感があるな。

いかにもゴツイ見かけだが、装着感は特には不満無し。とはいっても、僕はヘッドホンの付け心地にはほとんどこだわらないほうなので当てにはならないが…。
耳たぶをすっぽりと覆ってしまう感触、嫌いな人は嫌いなのかもしれない。