SonyEricsson W52Sのムービー再生機能

一昨日に書いたように、現在auで唯一の、電子コンパス付きのGPSであるというだけの理由で、W52Sに機種変更したのだが、せっかくの「ウォークマンケイタイ」なのだから、それらしく使ってみることにする。

ムービー機能は、いろいろと制約はあるものの、予想外に使えるものだった。

ムービーとはいっても、携帯のカメラで撮影するムービーではなく、例えば録画したテレビをムービーにエンコードして携帯で見ることのほうである。
外部メモリにメモリースティックマイクロを使用して、ムービーをメモリースティックビデオフォーマットで保存すれば、リジューム再生と3段階の早送り・巻き戻しに対応したムービーを携帯で再生することができる。

microSDも外部メモリとして使用できるのだが、残念ながらこちらではメモリースティックビデオフォーマットでは使用できないようだ。
せっかく2GBの内部メモリがあるのに、こちらもメモリースティックビデオフォーマットでは使用できない。まあ、内部メモリは音楽用、外部メモリはムービー用と、割り切って使用するんだ、と納得することにする。

メモリースティックビデオフォーマットというのは、要するにPSPの動画と同じだ。PSPでのムービー再生は、何度か作成したことがある
PSP用として作成したムービーを、そのまま転送して再生しようとしたのだが、どうにも処理落ちが激しい。よく取説を読んでみたら、この携帯では最高15fpsまでしか対応していないようだった。
つまりフォーマットとしてはPSPと共通なのだが、ハードウェア上の制約で、全くそのまま再生できるというわけではないようだ。

これは残念だ。PSPの時と同様に、「携帯動画変換君」を使って、W52S用としてムービーをエンコードすることにする。



いろいろ調べてみたところ、W44Sという機種用のエンコード設定が、W52Sでかなり流用できるとの情報を得た。

・こちらのサイトで、W44S用のエンコード解説があり、たいへん参考になりました。

上記リンクのサイトでの情報を元に、W52S用の携帯動画変換君設定を作成してみた。

Transcoding_W52S.zip
(8/29 URL修正)

以下はこの設定で出てくる選択肢の解説です。

W52SH.264 MPEG4】1PASS 768Kbps 15FPS 128kbps-2CH-48000
 4:3のアスペクト比のままで、320*240、768Kbps画質でエンコード。一般的な設定。

W52S_地デジ4:3【H.264 MPEG4】1PASS 768Kbps 15FPS 128kbps-2CH-48000
 地デジの4:3だと、周りに黒枠がついて録画されてしまう(もしかして我が家だけ?)ので、黒枠をカットして中心部を拡大し、320*240、768Kbps画質でエンコードする設定。

W52S_16:9【H.264 MPEG4】1PASS 768Kbps 15FPS 128kbps-2CH-48000
 16:9のソース映像の、上下の黒枠をカットして、アスペクト比を4:3に変更して、320*240、768Kbps画質でエンコードする設定。
エンコードしたあとに、フルワイド化処理を一度通すと、W52Sで再生したときには4:3の映像が横に引き伸ばされて、液晶画面をフルに使用して16:9で見ることが出来る。
これが特に感激。先達に感謝です。



さて作成したムービーを再生してみると、これが予想外に見やすいもので、嬉しい驚きだった。
PCで15fpsのムービーを再生すると、やっぱすっごいカクカクだなあ…と思うのだが、W52Sで再生してみると、不思議なくらいにほとんど気にならない。画面が小さいから気にならないっていうのもあるだろうけど、フレーム補完とかされてるんじゃないかなあ?

それに表示画質をRealityMAXとかいう技術で、ノーマル/シャープ/ダイナミックと切り替えられるのだが、これがかなりいい感じに効果がある。特に4:3でエンコードしたムービーを16:9で横に引き伸ばして見ると、ボケた感じになってしまうのだけど、それをかなりごまかすことが出来る。

さすがにモータースポーツとか格闘技を見るには、画面が小さいし15fpsだしで辛いのだけど、ドキュメンタリーとか、バラエティとかを電車の中で見たりする用途には、特に不満は無い。ディスカバリーチャンネルの字幕も、768kbps画質だったら、まったく楽勝で読めるし。

一時期、電車の中でPSPで動画を見ていた時期があったのだが、なにせ持ち歩く荷物が多くなるのがイヤで、最近はすっかりやらなくなってしまった。バッグの中には必ず、コンパクトデジカメ、Linuxザウルス、携帯が入っていて、これにさらにPSPも加えるというのは、かなりきつかったのだった。
携帯でこれだけ充分に動画が見られるのなら、これからはぜひ活用することにしよう。