SonyEricsson W52Sの音楽再生機能

昨日に書いたように、現在auで唯一の、電子コンパス付きのGPSであるというだけの理由で、W52Sに機種変更したのだが、せっかくの「ウォークマンケイタイ」なのだから、それらしく使ってみることにする。

まず音楽機能。これがなんだかかなり残念なものであった。

まずmp3を再生することができない。ATRAC3だけ。もうすでに66GB、mp3でライブラリを作っているのだが、それをそのまま再生することができない。これは面倒くさい。普通の(単体の)ウォークマンはmp3再生は出来るはずなんだけど。

PCから本体内部メモリに転送する方法は、au Music Portを使う方法と、SonicStageを使う方法との、2通りある。
au Music Portを使えば、内臓の2GBをほぼフルに音楽再生用メモリに使えて、SonicStageよりも有利(詳細省略)なのだが、なんとこのソフト、mp3をインポートすることができない。
いろいろ調べてみたところ、もっともマシな解決策は、au Music Portでmp3を読み込めるようにするパッチ(自己責任で使用)を使うことのようだった。
mp3を、ATRAC3に再エンコードして(128kbpsまでしか対応してない!)、本体に転送することになるわけだ。再エンコードって、すっごく抵抗あるなあ。jpegで撮った画像をレタッチして再保存してるのと同じだし。

本体側の機能の不満。
ギャップレス再生ができない。曲の間では必ず一度途切れてしまう。ヒップホップとかでよくある曲間をインタールードでクロスフェードして繋いでいるものとか、ギャップが入るとめちゃくちゃシラケる。

ランダム再生の仕様が変。いわゆるランダム再生って、たとえば9曲登録しているとしたら、5→7→2→1→4→3→9→6→8などといったように、同じ曲は登録された9曲分では再生されないものだ。
しかしこのW52Sでは、5→7→2→5→1→4→7→2…といったように、何曲登録しているかに関わり無く、本当にランダムに再生されてしまうようだ。気が利いていないというかなんというか…。

DBEXというヤマハの音質補正技術が使えるのだが、これが「機種ごとの音のチューニングをヤマハの全面協力のもと実現」のわりには、どうも好みでないものだった。
上記リンクの記事を見てみると、レガートリンク的な圧縮音声の高域補完と、MaxxBass的な低域のハーモニクス合成を合わせたもののようだ。
レンジの狭い昔の音楽だと、ちょっとオーバーコンプっぽい感じもありつつも、良好な結果が得られるのだが、現代のレンジの広い音楽に使うと、200~300Hzあたり(ちょうどハーモニクス合成されているであろう帯域ですね)が、ムンムンと鳴り響いて、好みではない。ドンシャリ音に馴染んでいる人にはこういうほうがいいの?
もっと単純に、どの時代の音楽でもそれなりのバランスにまとめてくれるような、マルチバンドコンプを入れてくれるだけで嬉しいのだけど。
それにこのDBEXを使用すると、バッテリーの持ちが大幅に悪くなる。OFFで95時間の場合、なんと37時間に激減。これでは使う気になれないなあ。

一方、クリアステレオはなかなか効果があるものだった。プレスリリースを見る分には、左右のクロストークを押さえる(M-Sに分離して処理しているのか?)ものと解釈できそうなのだけど、僕には弱めのいわゆるエアリアル的な効果を付加するもののように聴こえる。こちらのほうが耳が疲れなくていい。

音楽再生のほうは、こんな感じで、せっかくの大容量内蔵メモリを持っているのに、残念なものだったのだが、ムービー再生のほうは予想外に使えるものだった。それはまた別の機会に。