SonyEricsson W52Sの静止画スライドショー再生機能

W52Sは内蔵メモリだけでも2Gあるので、音楽を211曲入れても、まだまだ1GB以上もメモリが余っている。このメモリ量を生かさない手はないということで、ツーリング記録写真などの静止画も大量に入れてみることにした。

取扱説明書を読んでみると、エフェクトビジョンという、ディレクトリごとの静止画を、音楽つきのスライドショーで表示してくれる機能があるというのだ。

しかし、いろいろ説明書などには書かれていない問題があり、この機能を満足に使うには、かなりの研究が必要であった。
ていうか、後述するように、まだ完全に満足する動作を得られていない。

僕は写真のファイル名を、"年月日_時分秒.jpg"としている。なのでファイルネーム順の昇順でスライドショーを再生されれば、撮影した時系列順に沿って見られると思っていたのだ。
ところがスライドショーをさせてみると、時系列が逆方向(新しいものから古いほうへ)で、しかも順番もかなりバラバラに入り組んでしまっている。
よく取扱説明書を読むと、この携帯では、データは「保存した日時の新しいデータから表示」される(P180)らしいのだ。たしかにデータが保存されているディレクトリを開いてみると、そのような順序にソートされてしまっている。
PCとは違って、画面のサイズが小さいので、ファイルネームよりも作成日時の新しいほうが重要度が高いだろうと考えて、このソートをデフォルトにしているものと思われる。

ではディレクトリ表示中に「並べ替え」をファイルネーム順に変えてみた。これでスライドショーを再生したのだが、症状は変わらない。またディレクトリ表示に戻ってみると、ソートが保存日時順に戻ってしまっていた。
取扱説明書を読むと「一時的に並べ替えることが出来ます」とのことで(P180)、単に表示が一時変更されるだけで、ユーザーが選択したソートを反映してくれるわけではないようなのだ。

そこで、今度はファイルの保存日時を、全ファイル全く同じに修正してみた。例えば全部"2007/9/2 12:00:00"としてしまうわけだ。これはファイラーの"dw"で一発で出来る。
これでスライドショー再生してみると、時系列が逆方向なのは相変わらずだが、時系列の入り組み自体はほぼ解消された。
どうやら、保存日時が同じであるならば、ファイルネームの降順が優先されるらしいのだ。これはまた謎仕様だなあ!

となると、ファイルネームの先頭に、時系列とは逆のプリフィックスをつければ解消されるのではないかと考えた。
例えばファイルが100あったとするならば、撮影した時系列順の逆に、"100_"→"099_"→…と、ファイル名の先頭に加えるわけだ。
リネーマーで、プリフィックスのナンバーを付加できるものはいくらでもあるのだけど、昇順(設定数から増加する方向)しかできなくて、降順(設定数から減少する方向)で付加できるものがどうも見当たらなかった。しかたなく、Excelでそのようなリネームを行う設定ファイルを作成することにした。元ファイル名と変更後ファイル名の対応表をCSVで作成して、そのCSVの設定に従ってリネームさせるわけだ。僕の場合はViXのりネーム機能を使用。

さて、これでスライドショーを再生してみる。見事に時系列順で再生された!
…のだけど、100→099→098→096→097→095→…みたいな感じで、ごくまれに順番が入れ替わってしまう。ずいぶん改善されたのだけど。なんで?
基本的にファイルネームの降順でちゃんと再生されているのに、ときおり例外が出てしまう。その例外の発生条件がわからない。いまこの段階。もう半分諦めかけている。



そういう不満はあるものの、音楽プレイヤーをBGMとして再生させつつ、スライドショーが見られるのは、これはなかなか楽しい。
液晶は16:9のアスペクト比なのだが、例えば360*240のアスペクト比3:2の画像を再生すると、短辺をスクロールさせつつクロスフェードで画面を切り替えてくれる。なかなかカッコいい。

しかしここでまた謎な仕様がある。
液晶の長辺が432pxなので、アスペクト比3:2の画像なら、432*288の画像を作成すれば最良の結果が得られる…と当然考えてしまう。
しかしこのサイズの画像だと、3:2に収まるよう、画像全体を縮小して再生されてしまい、画面の横幅いっぱいを使って表示してスクロールをしてくれなかった。
そこでいろいろ試行錯誤してみたところ、上記のとおり、360*240ならばスクロールで液晶をフルに使って表示されて、かつ画質もそこそこ…という妥協点になった。



保存した画像の利用方法としては、スライドショー以外にも、もちろん待ち受け画面の壁紙として使える。
指定した時間ごとに、指定したディレクトリの画像を、タイル状にランダムに選んで並べてくれるのだが、これがなかなか気に入った。


横画面の画像は、中央部を縦位置の4:3で切り出し、縦画面の画像は、上下を切り取って4:3にしてタイル状に並べているようだ。
これだけの画面でも、ツーリングの記憶が思い出されて、たいへん癒されます。