モーターサイクル・ダイアリーズ

先週に「アイデン&ティティ」を見に行った時、予告編が流れていて、ゲバラのバイク旅映画らしいので興味を持った映画。

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原作はゲバラがいいとこのぼっちゃんだった24歳当時の日記らしい。出版もされております

僕的には、上リンクの原作の解説にかいてあるような「青春の紀行文学」「ロードムービー」な映画を期待していたし、そういうのを期待させるような予告編とかポスターとかでプロモーションされているんだが、そういうのを期待していると裏切られます。
中盤でバイクがぶっこわれてヒッチハイク旅行になる以前と以降とでは、極端に言えば全く別の映画。2つの異なる映画をつなぎあわせた感じ。

製作者は旅そのものを描きたかった訳ではなく、ゲバラが革命家として理想に燃える転機を描きたかったようで、前半部のバイク旅は映画をキャッチーにプロモするための対策、程度の心づもりで作られたものなんじゃないの、って印象だった。どうも退屈だ。まったく引き込まれない。道を進み世界が広がって行くことそのものが持つ、喜び、驚き、不安、などなどがあんまり伝わって来ないのだよね。

ゲバラとアルベルトは、旅をするという行為そのもののために旅をはじめる。
途中で、共産主義者であるがためコミュニティから追い出され、鉱山に職を求めて旅をしている夫婦と出会う。しかし彼らは「旅という行為そのもののために旅をする」ことがどうも理解できない。目的も無いのに旅をするなんて贅沢なことは考えたことも無い。
これを転機に、二人は旅にそれぞれの目的を見いだすようになる。
これ以降がこの映画のメインテーマだ。

「これは期待していたバイク旅映画じゃないんだ」と心を切り替えて観ても、どうもありきたりというか特筆すべきことが見つからないというか。
なんだか中学生のころ体育館に集まって映画鑑賞会とかいって観させられた映画を観ているようだった…というとちょっと言い過ぎか。