フォーン・ブース
昨年公開の映画をDVDレンタルで。公式サイトはこちら。あらすじはこちら。
以下ネタバレ注意です。
- 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2005/03/16
- メディア: DVD
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まず、スチュが脅迫されていることに警部が気づくのが遅すぎる。ファーストコンタクトの時点で、スチュの耳たぶから、狙撃犯からの警告で撃たれた出血を起こしているのに。
なにがあっても電話ボックスから出ようとしない+謎の出血しているという時点で、これはもう何者からか強制的に脅迫されて、電話ボックスに閉じ込められていると考えるほうが自然だろう。
スチュの会話内容を、警官隊が盗聴でしか探ろうとしないのも変だ。口の動きを見て、電話相手と何を話しているのか探ろうとするべきなのでは? また、それを防ぐために、狙撃犯はスチュの口元が見えないように口を覆わせるべきなのでは?
最後で警官隊が犯人の所在地をつきとめた(とこの時点では思われていた)ことを悟ったスチュが「お前のところに警官隊が突入してくるぞ!」とわざわざ狙撃犯に挑発するように語るのも変だ。なんでそんな自分が100%不利になるような言動をわざわざするのか。
ストーリー内では語られていないが、おそらく狙撃犯はピザ宅配人を拉致して、自分がケリーに電話したホテルに連れ込んで、自分の罪を着せたのだろう。
最後は「狙撃犯は突入される直前に喉を切って自殺した」ということにさせているのだが、死亡時刻推定で矛盾が生じないように、スチュとの最後の会話が終了後に、即、ピザ宅配人を殺す必要がある。
狙撃した真犯人は、最低一発は発砲しているはずなので、どこかに硝煙反応が残っているはずなのだが、警察はピザ宅配人に硝煙反応が無いのを不審に思わなかったのか?
あえて言えば、ピザ宅配人を拉致したあと、サイレンサーをつけた空砲を撃たせておくという手もあるが(僕が犯人ならそうする)…。
そういうどうしてもぬぐえない疑問はさておいても、狙撃犯がスチュを一方的に脅迫しているという構図ばかりが目立って、スチュや警部が犯人の裏をかいて出し抜こうとする構図が非常に弱いので、フラストレーションが溜まった。
ある日突然、何者からか、理不尽な脅迫を理不尽なシチュエーションでされる恐ろしさを強調したくてそう言う一方的な演出にしたのかな? そうだとしたらまあ、それなりに効果は出ていたと思うのだけど…。
そういう相手の裏のかきあいのほうを見たかったなあ。
けっこう似たシチュエーションの映画にで、一昨年に「スナイパー」というのがあって、そちらのほうは、脅迫されている側がなんとか相手の裏をかこうと必死になっていて見ごたえがあった。僕にはこちらのほうが断然面白かったなあ。