五浦海岸〜小名浜

今回は、東北地方を太平洋側から日本海側に1日で横断するというのをやってみよう。それもできれば日本海側に到着したときに、ちょうど夕暮れ時になるようにして。
4年ほど前、同じような目的で、国道113号を利用してやってみたことがある。このときにはあっけなく横断できてしまって、日本海側についたのが午後3時くらいだったか、そういう中途半端な時間だった。

今回は、国道289を中心とした、そのときよりも長いルートで挑戦してみることにする。
出発地は福島県の三崎公園で、到着地は新潟県の弥彦という計画だ。


今日は基本的に移動日だ。途中のサービスエリアでまた珍キティを発見するなどしながら、順調に常磐道を北上していく。
このままだと早く小名浜に到着しすぎてしまうので、北茨城ICで下道に降り、五浦海岸に寄り道する。


国道を離れて港町に入っていくと、途端に磯の臭いが強く漂う。


ここは地図で言うところの「鵜島の鼻」っていうところなのかな? たぶん海鵜がたくさんいるからこのような地名なのだろうが、釣り人が数人いるだけだった。

 

五浦海岸は、おそらくサーフィンをするには適当そうな程度の波が立っていた。防波堤に波がぶつかって飛び散っている。


ゴミで薄汚れていて、閑散としていて、カップルが2人と犬を連れて散歩している老人と僕との4人がいるだけだ。もっときれいな海岸だったら、日が暮れるまで待ってもよかったんだけど。


地図を見る分には、この近辺には温泉があるとのことだったが、見つけられないまま気がついたら国道6号に乗ってしまっていた。面倒くさいのでそのまま小名浜に向けて北上してしまう。明日が三崎公園から出発するので、その一番近いであろう市街地が小名浜だったので、そこで宿を探すことにしたのだ。例によって予約とかはとってなくて行き当たりばったり。


ずいぶん陽が暮れてきて、地図がなかなか見られなくなってきた。田舎の市街地では、一番目立つのはパチンコ店とラブホテルだ。夕暮れに一昔前センスのネオンが面白い。

宿はあっさりと見つかり、さっそく飯を食べに行くことにする。地魚料理メインの居酒屋を探す。ところが意外に「地魚」を謳い文句にした店が見つからない。寿司屋でそれらしき店がみつかったが、ちょっと高級そうで入るのにためらってしまう。居酒屋で「築地直送のまぐろ!」とかはあるんだが…築地直送って言われてもなあ。市街に入る前にはあんこう鍋の店をちょくちょく見ていたんだが…。なんで市街には無いんだろう?
もっとじっくり探し回ってもよかったんだけど、なにせ履いている靴が歩きにくいライディングブーツだし、暗くて地図は見難いし、面倒くさくなってしまったので近場の居酒屋に入って、かつお刺を食べる。普通の味だ。デザートで食べたカボスジェラートはなかなかうまかった。カボスの身をくりぬいて、中にカボス味のジェラートを詰め込んでいるのだ。皮がカチンカチンに凍っていて、手で暖めると良い香りがする。しかしこの地方でカボスって言われても、あんまり御当地感がない。

未来の二つの顔 (講談社漫画文庫)食後、ふらふらっと入った古本+ゲーム+服飾店で、J・P・ホーガンの「未来の2つの顔」を星野之宣が漫画化したものを見つけたので思わず買ってしまう。宿に戻って風呂に入りながら、つい熱中して風呂に入ったまま最後まで読み終えてしまう。これ、いい漫画化だなあ。うまいなあ。原作をダイジェストしたような薄っぺらさが皆無だ。原作をもう一度読み返して、あとでもうちょい詳しく感想を書いてみようかな。