「傘は意外にマイナーな「雨具」だった」

僕は日本から出たことが無いような人間なのだが、なんでも日本以外では、あまり傘は使われず、レインコートのほうが使用率が多いらしい。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091120030429.html
傘は意外にマイナーな「雨具」だった

そういえば今スーパージャンプで連載している「王様の仕立て屋」という漫画でも、数週前のモチーフになっていたが、以前何かの本で読んだところによれば、中世ヨーロッパでは、傘などをさすのは女々しいことで、紳士にはふさわしくないとされていたそうだ。
…と記憶が怪しくなってきたので「傘 男性 使用 中世」でググってみたところ、ちょうどよいページがヒットしました。

http://www.kasaya.com/times/hanway.htm
ジョナス・ハンウェイと傘

当時のロンドンでは傘をさす習慣は一般的でなく、まして紳士が街中で本人が持って歩くことはなかった。傘を使うのは女性で、男性(上流階級)は、雨の日は馬車を利用し、傘は馬車から玄関までの間、召使いにささせるものであった。
雨の日に傘を使うことが流行すれば馬車が不用になる(経済的に楽)ため、馭者<ぎょしゃ>や馬車の持ち主たちは生活基盤を失うことにもなる。彼等は雨の日に、わざとハンウェイの傍に馬車を走らせ、水溜りの泥水を跳ねげたり嫌がらせをしたといわれる。
それらの嘲笑や嫌がらせにもめげず、彼は批判を受けながら社交場へ行く時も常に傘を携えた。ハンウェイの辛抱強い実行により、雨傘の実用性と経済性が次第に認識されるところとなり、そのスタイルが「ハンウェイ風」といわれて流行した。やがて傘は英国紳士のシンボルと言われるようにまでなる。
ほほーう、なるほど。
そのような長年の伝統はやっぱり多少は影を落としているだろうし、なにより日本ほど降水量が多くないこともあり、我々が思っているほど世界的には傘は一般的な雨具ではなかったようだ。


さて「最近の関連ニュース」というところを見ると、このような記事もあった。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00051086326783.html
使い捨てビニール傘があるのは日本だけか?

イギリスで『バトルロワイアル』が公開され、劇中にビニール傘が登場した時、観客が「なんだ?あの透明な傘は?」と驚いた、なんてエピソードが関心空間に載っていた。
これは僕にも思い当たるところがあるぞ。
最近はあまりにも重いのですっかりやめてしまったのだが、僕はfotologをやっていたことがあって、その中に"sad umbrellas"という、道端に捨てられた壊れた傘の写真を集めるパブリックグループがあるのだが、

http://www.fotolog.net/sad_umbrellas/

これらを見る分には、色は黒だが、ビニール傘自体はポピュラーなようだ。
しかしそのビニール傘が、白とか透明だと珍しいのかもしれない。例えばこれは僕が投稿したものだが、

http://www.fotolog.net/sad_umbrellas/?photo_id=9455491

moredogseatさんから、

"are most umbrellas in tokyo white?"
というコメントがついている。この以前に僕が投稿したものも白い傘だったので、

http://www.fotolog.net/sad_umbrellas/?photo_id=9199176

そのような発言につながったのだろう。moredogseatさんによると、

"in america, black umbrella is cheapest (3$)"
なのだそうだ。

透明な傘って、自転車に乗りながら傘をさしているときとか(本当はいけないことです)便利でいいんだけどなあ。なんで海外では使われていないんだろう。
話は変わるが、これも記憶あいまいで申し訳ないのだが、カヌーなどで透明な傘を開いて、帆として使用するという手があるらしい。風向きさえ合えば、前方視界をある程度確保しつつ、川上に向かうのもラックラク!ということらしい。なるほど。
何で読んだんだっけなあ? 開高健の釣り紀行の中のなにかだったかな?