RAW現像ソフト SilkyPix

普段Photoshop Elements + Camera RAW 3.0で、デジカメのRAWデータを現像していたのだが、雑誌の記事で読んで知った、Photoshop CSに備わっている便利機能がないのが大いに不満だった。特に一括現像とかトーンカーブとか。
しかしPhotoshop CSは、僕にとっては9万以上と、余りに高価だ。そんなの買う金あったらそれより先にバイクのチャンバーを買い換えたいよ。
しかしwebの記事などをいろいろ読んでみたところ、SilkyPixというRAW現像専門ソフトが、\16000で、CSにも遜色ない機能があるということで、さっそく2週間限定の機能フル試用バージョンを落としてきた。

さっそく比較テストをしてみる。季節外れだが、色の違いが一番わかりやすかったこれをサンプルにしてみた。

 

左がCamera RAW、右がSilkyPixです。クリックすると長辺800のが開きます。
色温度は同じ5800で、露出は撮影時そのままで、あとは全部デフォルト設定です。Camera RAWのデフォルトは「自動設定」になっているんだけど、それを切ったときの値です。
僕の好みからすると、花のほうはSilkyのほうがメリハリあって好印象な感じ。葉の色はCamera RAWのほうが自然で好印象な感じ。彩度のデフォルト自体も異なるようだが、色を強調する方向性からして異なるようだ。

現像してから後で修正する余裕があるなら、ナチュラルな印象のCamera RAWを選ぶけど、時間がない状況下で、あまり設定をいじらずにガンガン現像するなら、Silkyのほうが好ましい印象。
僕は別に写真で芸術作品を作りたいわけじゃなくて、自分が「あっ」とか「おっ」とか感じたものが、できるだけ簡単にそのまま写真になってくれれば、過程がどうだろうがたいしてこだわりは無いので、ちょっとこれはいいかもしれない。

さて今度は、この画像を等倍で切り出して見てみよう。

 

Camera RAWのほうが細部が描写されているようだが、これは単にデフォルトのシャープ設定が強いだけだろう。
それよりなにより上部のボケている部分の質感が全然違うのに驚き。Silkyのほうはツルツルに一度なっている感じ。ブロックノイズになっているのは、jpegのせいかな?品質80で保存したんだけど。
僕はCamera RAWのこのザラザラした感じ、まったく不満じゃないので、こちらのほうが好ましい。
Silkyはノイズリダクションが売りらしいのだが、デフォルトでは僕の好みでは効きすぎているようだ。

それよりなにより、Elementsでは使えなかった、一括現像とか、トーンカーブとか、レンズ補正とか、簡単に水平・垂直を取るとか、パラメータのコピーとか…これらができるようになったのはなによりもありがたい。

一方、RAW現像専門であるがゆえに、CCDのゴミ取りや、一部を選択しての補正とかはできない。そういうことをやろうと思ったら、16bitTIFFで一度保存して、Photoshopで開く必要がある。
それはまあ仕方が無いんだが、Photoshopで言うところの、色相・彩度にあたる調整が、Silkyって弱いのだよね。これはかなりイヤだ。Photoshopみたいに狭い色相をピンポイントで指定できないし、彩度調整は+-20%までだし。
それにPhotoshopみたいに、シャープネスやノイズリダクションなどで、プレビュー用の小窓だけにまず反映させて調整っていうのが出来ない。まあ画面サイズを小さくすればいいんだけど、なんか納得いかない。
たぶんPhotoshop CSを買える余裕があったら、そちらを選ぶだろうけど、Silky + Elementsのコストパフォーマンスはかなり魅力だ。2週間の期限後に購入しようと思う。