RAW現像ソフト SilkyPix その2

このSilkyPixには、「カラーモード」という、ポジフィルムの特性をシミュレーションする機能がある。音で言ったら、アンプシミュレーターみたいなもんですねきっと。
しかし、僕はフィルムのカメラをちゃんと使っていたのは十数年近く前で、そのころはフジクロームとエクタクロームとコダクロームしか使っていなかったし、今年2月にPENTAX MXを入手してからポジ13本5種類、ネガ1本1種類しか使っていないので、そのカラーモードの再現度がどのくらい正しいのかは、ほとんどわからない。
しかし、なんかいまいちピンとこない感じだな、と思っているとき、このカラーモードを適用させると、たちまちスッキリ、自分のイメージしていたコントラストになってくれることが多く、なかなかたいしたものだわいと思っている。
昨日と同じ素材を用いて、各カラーモードのサンプルを作成してみた。クリックすると長辺800のが開きます。


↑昨日に貼ったのと同じ、Silkypixデフォルトで、カラーモードを適用させていないものです。





カラーモードV1です。どうやらフジのベルビアを模したモードらしい。
デフォルトと大きく差がないので、おそらく「忠実だが鮮やかな発色」のVelvia 100Fを模しているのかな?
これは実際のフィルムを使ったことがある。もっと緑が派手で、それがイヤで1本だけ使ってもうやめちゃったんだけど。再現度はともかく、デフォルトよりも緑が締まっていて好みです。僕はたいていこのモードを使っています。





カラーモードV2です。これもフジのベルビアを模したモードらしい。おそらく「赤・緑色強調。見た目以上の鮮やかさ」のVelvia 100を模しているのかな? こりゃあゴテゴテコッテリしていて、あまりにも好みじゃないな。駅に貼ってある観光ポスターでときどきこんな色合いのものを見るね。これほどひどくないか。
これは実際のフィルムを使ったことが無いのでどんな再現度かわからない。





カラーモードPです。フジのプロビアを模したモードらしい。「忠実で自然な発色」とのことだが、青味がすごく弱くなっているように感じる。このサンプルではわからないが、青空をこのカラーモードで現像すると、ちょっと紫がかる。それに緑が妙に黄色っぽく鮮やかに、明度が上がる。青以外はV1よりむしろこちらのほうが高彩度だと思うんだが。それがイヤでこのモードは使わない。
これは実際のフィルムを使ったことがある。それはほんとにフツーにきれいに写るって印象で、こんなに青が弱くならなかったと思うんだけど。





カラーモードAです。フジのアスティアを模したモードらしい。「忠実で落ち着いた発色。肌色が美しい」とのことだが、ぜんぜん忠実ではないような。緑は出がらしみたいになってるし、花は紫味も赤味もみんな青っぽくなっているし。日本人の黄色い肌をあっさりとした色合いで写すためのものなのかな?
これは実際のフィルムを使ったことが無いのでどんな再現度かわからない。





カラーモードKです。コダックのコダクロームを模したモードなのかな? コダクローム200は、MXでテストした中では一番好みのフィルムだったんだが、Silkyのこのモードはちょっとなあ。こんなに緑のコントラストはキツくないと思うんだが。ちょっと暖色系が被り、濁る感じが実際のフィルムでは好きだったんだけど、その濁る感じがないような。
でもそれはそれとして、Silkyでは、露出をちょっとオーバーにしてこのモードを適用すると、好みな感じに時々なってくれたりします。





↑これはフィルムを模したものではないようなんだが、記憶色1です。
…これのどこが記憶色なのかわからないんだが。葉の色をこんな変な緑色だなんて記憶したつもりはありません! V1とV2の中間という感じかな。