エリザベスタウン(バレなし)

あらすじも知らずに、特に期待もせずなんとなくふらっと映画館に入ってみた映画。公式サイトはこちら

この公式サイトのトップページと同じデザインのポスターをみて、御カップル向けラブストーリーかなにかかなと思っていて、実際劇場には御カップル様が多かったのだが、御カップル様のラブな気持ちを盛り上げる用途にはそれほど向かない、しかししみじみと心に響いてくるなかなかの佳作でありました。

この映画のどこがいいと問われると説明しづらい。クレア役のキルスティン・ダンストがおおいに好印象に貢献している、っていうのは確実に言えるんだけど。
誰にもわかりやすい、誰もが泣く、大感動や大恋愛とか、そういう「大」的なものとは縁がない映画だ。甘ったるくも激辛でもなく、ほろ甘だったりほろ苦だったり、添加物とか化学調味料を使っていないような、天然物の味わいが、地味だが爽やかにじんわり胸に広がっていく。
設定上いろいろ納得できない点があったり、主役のオーランド・ブルームの演技に説得力があんまり無かったり、いろいろ不満はあるのだけど、でもなんかイイ。
音楽が好みだから、ついつい好印象になっちゃってるっていうのもあるだろうけど。

映画のための音楽って、スキだけどイイとは限らなかったり、イイけどスキとは限らなかったりすることはよくあることなんだけど、この映画にとってこれらの音楽は、スキだしイイ。サントラも出ていたので、映画館を出た足でさっそく買ってしまった。

パラマウント映画提供「エリザベスタウン」オリジナル・サウンドトラック

パラマウント映画提供「エリザベスタウン」オリジナル・サウンドトラック

トム・ペティエルトン・ジョンなど、70年代ロックがメイン。実はいままでトム・ペティは、中学生の頃FMでエアチェックした数曲しか知らなかったのだが、良かったなあ。映画内で流れてきたときは「あれ、ザ・バンド?」などと勘違いしていたのだが…。あとサントラには含まれていなかったしライナーにも書いてなかったが、R.E.M.が1曲なかった?まあいいか、DVDが出たらじっくり見返そう。

(追記)R.E.M.だと勘違いしていたのは、WHEATの"Don't I Hold You"という曲でした。
http://music.goo.ne.jp/artist/ARTLISD25967/listen.html