セガラリーのサターン版とPS2アーケード移植版

セガラリー2006の、初回プレス限定版を買ってきた。これには、初代アーケード版を忠実に復刻したPS2版が特典としてついてくるのだ! 人生で3番目に長くプレイしたゲームだ。これは買わないわけにはいかない! 公式サイトはこちら

しかし最近はなかなか忙しく、2006は10数分、初代移植は数10分しかやれていない。
初代復刻版を起動して、最初にアクセルした瞬間、あれ?と思った。アクセルがデュアルショックのアナログに対応してないような? ものすごくデジタルな、ON/OFFって感じのブリッピングをする。なんでだ? GT Forceを使わないとアナログ制御できない? そんなわけないか。
ステアリングも、ターマックでちょこんと入力すると、それだけでもギュイッとスキール音が鳴るので、もしかしたらデジタル制御されちゃっているのかもしれない。謎だ。
セガサターン版をはじめてプレイした際、アクセルもブレーキもステアリングもデジタルだっていうのに、今までやってきたアーケード版とほとんど違和感がなかったので、さすがセガだとめちゃくちゃ感心した記憶があった。デジタル入力をアナログ感覚に馴染ませる(鈍らせる、というとより実際に近いかな)のがうまかったのだ。
この初代復刻版、どうもそのセガサターン版より、アーケードとの違和感が大きいような…。
とはいっても、アーケード版を最後に遊んだのは、もう8年近く前のことだし、正直に言って当てにならないんだけど。そのようなファーストインプレッションを感じてしまったのは確かだ。

というわけで、ものすごく久々にセガサターン版をプレイしてみることにした。たしか前に遊んだのって、ドリームキャストのセガラリー2が発売される直前だった気がするから、もう7年も前か…。サターン自体を起動したのも5年ぶりくらい?
当然のごとく内蔵電池は切れていて、電源を入れたら日時設定画面が出てきて、そのデフォルトが「1994年1月1日」だったのには時代を感じてしまった。12年ですよ!
セガラリー初代を起動してみると、残念ながら当時出したベストタイムなどのメモリーは、すっかり消えてしまっていた。やはりアクセルはPS2の初代移植版とは違って、デジタル入力でも自然にブリッピングしてくれる。ステアリングの入力に対する反応も自然な感じ。とはいえ、ステアリングに関しては、単に昔の感覚が残っていたから、っていうのもあるだろうけど。

それにしても、さすがにコースは忘れてはいなくて、このコーナーはこの辺でステアリングを切り始めれば、ノーブレーキでいけたよな…と思い出せるのだが、指がついていかない。なまじ記憶が残っているだけに、かえって悲惨な状態に陥ってしまった。
それに昔は目の反応が良かったので、タコメーターを時折ちらちら見ながらマニュアルでミッションを操作できていたのだが、いまは目が追いつかなくなってしまった。ではエンジン音を聴いてミッション操作しようと思ったが、サターンの音源ではエンジン音の再現がいまいちで、レッド近くまで回転が上がった感が伝わってこないので、かなり難しい。オートマ操作しかできなくなってしまった。目の反応が鈍くなってしまったものにとっては、エンジン音ってほんとに重要なのだ。
いやそれにしてもやっぱり面白い。操作して気分よい。車の重量を感じる。遠心力と拮抗する前後左右のグリップを感じる。ブレーキで食いつく前輪の存在を感じる。12年前のゲームなのにこれはすごい。

この初代復刻版のアナログ入力の謎については、もう少しちゃんと後で調べてみようと思う。

ちょっと話題は変わって。
このセガラリー初代の楽しさって言うのは、車の性能がどれもみな同じだから、っていうのも大きな要因だと思う。トヨタセリカとランチャ・デルタ(どちらも現実のラリー界からは去ってしまった…)の2車種が選べるが、性能はどちらも変わらないのだ。
なので、車のコーナリング性能や、加速性能に合わせて、コースを設計できる。
いろんな性能の車が選べるゲームでは、どんな性能の車でも最大公約数的に楽しめるコース設計に妥協せざるを得ないのだろうけど、車の特徴に合わせて、コース設計を煮詰めることができる。これは影響大だよ。
例えば、普通にやったらタイヤが鳴いて速度が低下してしまう中途半端な曲率のコーナーが、実はライン取りしだいではタイヤが鳴くギリギリで通過できたり、シフトアップすべきかキープすべきか迷うようなコーナー間隔にしたり、そういういやらしい設定に詰めることができる。

それにしても、いまセガ公式サイトに行ったら、なんと自社のソフトデータベースから、サターンがすべて排除されていた! これには驚いた。