ブリヂストン BT-45

中野真矢の駆るZX-RR + ブリジストンのパッケージがフロントローをゲットしたのに興奮して、つい「次のタイヤはブリジストンにするぞ!」と言ってしまったのだが、冷静になってみれば、いまブリヂストンを使っていたのであった。
本家てき党の3年間更新していないLANZAページでは、TT900GPを使用ということになっているのだが(更新しなくては)、TT900GPはかなり減りが早いタイヤで、ツーリングライダーの僕にとっては、高速道路走行が多いので、真ん中だけ台形に減ってしまうのがどうにも不満だった。減ったときのグリップ低下も急激で、ちょっと気を抜くと、下り坂ですぐリアがロックしてしまったし…。

そんなわけで、いまはブリヂストンのBT-45を履いている。
スポーツサクトという、センター部は減りにくいコンパウンドを使用するという技術が導入されているのが、ツーリング向きであろうと思ったのだ。ミシュランでも同様のコンセプトのものがあるが、あちらはレースユースを前提としているようだ。
ショップでBT-45に履き替えて店を出て、くるっと回ったとたん、ウソだろ、と思った。なんだかすごい違和感だった。TT900GPみたいにクリ、クリとまわらない。ぐる、ぐる、という感じで、なんだか妙にダル。皮むきが終わっていないからかも…と思っていたのだが、数100キロ走っても、印象は変わらなかった。くりっとバンクしないで、途中で抵抗がある感じ。空気圧を高くしたら多少軽快になったが、それも倒しはじめが改善されただけで、バンク中に路面変化に妙に敏感になってしまって怖かった。バイアスの中では一番グリップのあるTT900GPに馴染んでいたからというのもあるだろうが、コンパウンドというより、プロファイルの問題だと思う。どうも僕のモタード仕様のLANZAには向いていないみたい。

しかし、同じTT900GPを履いて、クリクリと敏感すぎる印象のあるSDRには、むしろ合っているのかもしれない。なかなか時間が取れなくて、もう3年も不動になっているSDRなのだが、今年こそは何とかしなくては。

さてこのスポーツサクト、さすがに効果があった。TT900GPでは4000kmも走ると5分山くらいしか残らず、この時点ですでにグリップが怪しくなっていたのだが、BT-45では10000km近く走っても、まだ7分山は残っている。ツーリング用途には向いているようだ。ダートを走っていて濡れた路面に出くわしても、TT900より普通に走れるし。荷物を積んで重心が高いときは、このダルな感じ、むしろありがたかったりもするし。