MotoGP最終戦バレンシア

相変わらずの地力を見せ付けて、ロッシが他を引き離してポールゲット。タイトルを争うニッキーは5番手と中野の下。そしてなんとなんと久々にスポット参戦のベイリスが2位ゲット。ロッシのチャンピオンシップ逆転を予感させるかのような予選結果だった。990cc時代のロッシ全制覇ってのもつまらない気がするし、ニッキーを応援してしまう。

そして決勝スタートすると、珍しくロッシがちょっと遅れる。ベイリスがぽーんとトップに飛び出す。第1コーナーに向かう間に、ヘイデンのエルボーがロッシの腰に当たる接戦。二人ともさらにちょっと遅れる。

中盤に埋もれているロッシ、なんと4周目に自爆転倒! ものすごく珍しいシーンだ。思わずアーッと声を上げてしまった。幸いエンストはせず、ロッシはコースに復帰成功。やはりなんだかんだ言って、ロッシは完全に運から見放されない。
1年のブランク空けの、代役参戦のベイリスがトップをキープして逃げまくっている。ニッキーは3位に定着。ロッシが8位に入れば、逆転ということになるそうだ。
こうなったらもう、ころっと立場を変えて、ロッシを大応援だ。もともと僕はSDRに一目惚れして以来のヤマ派だし。
8位と言うと、中野・エリアス・メランドリあたりのグループだ。いつものロッシの鬼追い上げなら、不可能ではないペースだと思う。

のだが、転倒の影響か、さすがにいつものような鬼追い上げは見られない。その目標とする順位の、中野・エリアス・メランドリあたりと同じくらいのペースで周回している。これでは目標順位には届かなさそうだ。
幸いダンティーンの2台や、バーミューレンがリタイアして戦列を離れたため、ニッキーとのポイント差は少々縮まったんだが。

解説の宮城がしきりにダニの擁護をしている。基本的にライダー単位の個人戦であるべきだという主旨には原則的には同感なのだが、チャンピオンシップ前半だったらね、という留保をどうしてもつけたくなる。原則論だし精神論ではないかと思う。あの局面では、ニッキーにプライオリティが高いのは当然なのだから、あの局面では、チームメイトに接近している状況なので、ダニはペースダウンして安全マージンを取るべきであった、とどうしても思う。

ベイリスはまったくペースダウンもせず。カピロッシすら追いつけない。そのままドゥカティがワンツー、3位でニッキー表彰台、そしてチャンピオン獲得! とうとう最高峰クラスにおけるロッシ王朝が、6年ぶりに陥落してしまった。
感極まったようにチェッカーラインを通過するニッキー。ロッシが後ろから腕を掴んで、そのままシェイクハンド。ロッシは潔くニッキーの王座を称える。実に感動的なシーンだ。生放送だが、即座にリプレイされていた。
しかし、きっと全世界のファンが思っているだろうが、ロッシとニッキーのバトルを見たかったなあ。ロッシの自爆転倒だから、まだ納得はいくのだけど…いやしかし今年はドラマチックなシーズンでありました。


250は見事、青山兄がKTM初ポール! だったのだが、残念ながら、決勝では自爆でリタイヤ…。タイトルを争うロレンツォとドヴィっちのバトルが見どころのはずだったのだが、二人ともなかなか順位上がらず…。いまいち盛り上がりに欠ける。
結局、4位で表彰台に上がれなかったロレンツォが最終戦でチャンピオンシップ獲得!
ランオフエリアで不思議な踊りを踊るロレンツォ。実況によると「エアギター」とのことだったが気づかなかったよ! そしてなぜかスライ・ストーンの真似をしようとして、ジャンプ力が足りず失敗…

Fresh

Fresh

…と僕には見えてしまったのだが、実況いわく「ドロップキック」とのことであった。