東京都奥多摩町 数馬の切り通し

新たに買ったデジカメ、DMC-LX1に馴染むため、撮影テストに行くことにした。
先日、なにげなくwikipediaを見ていたところ、青梅線白丸駅は「都内のJR駅の中で利用者が最も少ない」との記述があり、いったいどんな山奥にある駅なんだろう? と興味がわいたのだった。地図はこちら
そんなわけで10日に、その白丸駅周辺の探索に出かけたのだが、*istDで撮影したデータを、うっかり全部消してしまった。F810で撮影したのは生き残った。それがかなり悔しかったので、撮影テストを兼ねて、再度訪れることにしたのだ。

白丸駅に到着すると、まず驚くのが、改札口が個人のお宅の玄関の、すぐ目の前に直結しているということだ。かといって別に業務委託されているわけでもないようだ。



クリックすると大きめの画像が開きます。
ホーム中央にある、もう一つの駅の出入り口も、個人のお宅の庭先っていうか、ほとんど庭の中を通っていく感覚なくらいだ。「都内のJR駅の中で利用者が最も少ない」から、それほど気にならないのかな…。




駅は国道から登った高台にある。青梅線にはこういう駅が多いようだ。自動車も通れるような、比較的広い坂道も駅に通じているのだが、せっかくなので急角度の階段を下っていく。この階段もまた、個人のお宅の玄関に直結している。

 

国道に沿って歩いていると、遊歩道が出ていて「数馬の切り通し」という案内看板が出ている。前回10日に探索していたときに立ち寄った場所である。今回の目的地はここだ。


実はわざわざ国道まで降りなくても、駅からさらに山側に上っていけば、もっと近道でそこへは行けるのだが、写真撮影に失敗した10日のリベンジということで、わざわざ同じコースを辿る。

 


森の香りのする遊歩道を登っていく。よく晴れてはいるのだが、かなりの強風だ。あとでニュースで見たところによれば、これが今年の春一番らしい。
あまり観光地っぽくない感じなのは好ましいが、ゴミとかけっこう大量に落ちております。まあこの強風で飛ばされてきたものも多いとは思うのだけど…。



さて、この数馬の切り通しの入口に到着した。


この場所についての、公式で詳細な情報は、ググってみたところ、この奥多摩町が作っている子供向けのサイトが、もっとも詳細なようだった。これ、もしかしたらこの町の小学校の副読本そのものなのかな? さすがにわかりやすいです。右下にあるオレンジ色の矢印をクリックすると、次のページを見られます。


説明文と地図の看板があるのだが、この地図がいまいち把握できないものだった。前回来たときは、この看板のあるところの脇が切り通しなのか、登りが切り通しなのか、さっぱりわからなかったのだった。

実はこれは、看板の脇を通っていくほうが正解なのだが、前回と同様に、まずは登りコースに向かう。木の根が天然の階段になっていて、急角度だが意外に登りやすい。


上の画像の大きな岩、前回に来たとき、これが切り通しなのかと思っていたのだが、この岩にはロッククライマーでもなければ登れません。画像左側の岩の上には、登りの道が続いている。前回来たときは濡れていて滑りそうでかなり怖かった。今回は強風でかなり怖かった。
すると、その頂上に、謎のお宮が見えてきます。


さて登りきると、その頂上には狭いスペースがある。ほぼ垂直に切り立った岩の塊の頂上なので、高所恐怖症の人は登らないほうがいいです。

 

しかも強風で吹き飛ばされそうだ。これはかなり恐ろしい。
前回来たときは、足元から「ガサ、ゴソ」と、草木の中で何者かが蠢く怪音が響いてきて、かなりビビったのだった。恐る恐る、崖から上半身を乗り出してみると、そこには雌?の鹿がいたのだった。


この写真は、幸いF810で撮影していたので、無事に残っていた。今回は、残念ながら鹿さんはいないようであった。



さてこの岩の頂上から降りて、切り通しへと向かう。掴まることが出来る木などが無いので、降りるのは登るよりも怖い。




こちらが正しい切り通しである。先ほどの奥多摩町の資料によれば、切り通しが出来る前は、この岩の上を登って越えていったそうだが…。
切り通しを抜けると、岩の絶壁を回っていく道に出る。これはたしかに難所だ。馬ってこの狭さを通れるものなのだろうか?

  

現在は、この道は行き止まりになっているようだ(一番右の画像)。
この切り立った崖の頂上が、先ほど登ったお宮のある場所である。



これでなんとか前回のリベンジは果たした。
数馬の切り通しへと向かう分岐点に戻り、来た時とは別のコースで白丸駅へと向かう。やはり急角度で、個人のお宅の玄関と直結しているような狭い道だ。



急角度の登りが続いてけっこう疲れる。車が通れるほどの広さの道路に出たので、とうとう駅近くまで来たかと思ったが、まだ階段の登りは続くようだ。


ちょうど下りの電車が来たところで、オレンジ色の青梅線の車両が発車していった。
「都内のJR駅の中で利用者が最も少ない」割には、普通に駅周辺には民家はある。もっとも、その民家の建ち方が、このように豪快なのだけど…。特に秘境駅という感じではない。そういうのを期待しているとガッカリかもしれない。