GDC2007の音関係の話題

GDC関連の報道をいろいろ見ていたのだけど、僕が日本語報道しか見ていないせいか、意外に音関係のトピックが少なくて驚いてしまった。
このセッションは特に目新しい内容というわけは無いのだけど、よくまとまっている印象だった。

・インタラクティブなゲーム音楽を作る多彩な手法

なのだけど、この記事の筆者の締めの言葉にある指摘のとおり、

サウンドクリエイターがもっと制作しているゲームに近づくことが必要になる。近藤氏の示したインタラクティブゲーム音楽を作るためには、近藤氏のいる立ち位置に進むことが、何より難しいことなのかもしれない。
ということもあって、技術的・コスト的・体制的制約をクリアした立場ゆえのセッションであるという印象だ。むしろ実制作者より、ディレクタへの啓蒙的な意味合いのほうが大きいのかな。そのような意味では意義深いことだと思う。

このセッションに限らないのだけど、技術的・コスト的に制約がある中で、どう工夫して、シンプルな方法で狙った効果(に近い)ものが出せるか、ということのほうが実制作者的には興味があるところだ。
そういうセッションって、この手のカンファレンスで話題になることって少ないような…。
例えば、インタラクティブな効果音の遮蔽効果の再現とか、大真面目に完璧を目指してやったなら、とんでもなくコストがかかるんだけど、完璧ではないけど「それっぽい」効果でよいのなら、泥臭い方法でそれなりに再現できるのではないか。その泥臭い方法をいかにシンプルに効果的に実装するかを考えたい。少なくとも大真面目にやるコストよりは、ずいぶんローコストですむはずだ。

しかし問題は、技術的・コスト的な制約は、なんとかならないこともないものなのだけど、体制的な制約は、本当にいかんともしがたくて、歯がゆいものだ。
せめて技術的・コスト的な制約を、いかに低く出来るかの取り組みは続けて行きたいものだと思う。