廻り目平〜佐久広瀬駅〜石遊の湯〜中津川林道

昨日の続き。
廻り目平キャンプ場に、無計画で泊まったのは良いのだが、数10分眠って、あまりの寒さでまた起きて、というのを何度も繰り返している。
そのうちに、外が明るくなっていたので、4時20分ごろに外に出て散歩をすることにする。このままじっとしていても寒くてどうにもならない。明るくなったのだから、動いて体温を上げることにする。

 

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寒いために動くといっても、別にビリーズブートキャンプをやるわけではない。このキャンプ地の奥の、ゲートがあって自動車通行止になっているところからの、渓流沿いの坂を登っていくだけだ。この地図で点線になっているところだ。それほどきつい坂ではないのだが、おかげで歩き始めて10分ほどで、すっかり体が暖まった。

 

 

太陽自体は既に地平線からは昇っているのだろうが、なにせ、2つの岩山に挟まれた谷という立地なので、空は明るくなっても、なかなか太陽が姿を出さない。
体が暖まるどころか汗ばんできたので、5:30頃、そろそろ引き返し始めたとたん、岩山の影から太陽が顔を出した。いま地図を見ていたところ、あと500mも歩けば、つきあたりに「唐沢の滝」という滝があったようだ。惜しいことをした。

 

歩いて体が温まっているというのを差し引いても、太陽の光で一気に気温がグングン上がっているのが良くわかる。

  

 

これだけ明るくなったので、そろそろ動き出している人が増えてきた。朝食を作り始めている人もいる。キャンプ場の清算は、7:00からじゃないと受け付けてくれないようなので、僕はゆっくりと撤収を始める。もっと朝早くから出発したい人は多いんじゃないかなあ。この点だけは残念なところだ。
山荘のテラスにあった気温計によれば、7時には気温は20度に達していた。



さて次に向かうのは、国道299号の「国道で2番目に標高が高い峠」である麦草峠だ。標高2127m。実はこのコースはもうこれで4回目くらいでそれほど目新しくないのだが、昨日が「日本最高所の車道峠」標高2360mだったので、標高つながりである。

梓山海ノ口を西進し、小海方面に向かう。はじめは高原野菜?の畑の間を抜けていき、千曲川沿いを走り、市街地に入る。今日も昨日に引き続いて、スッキリと晴れ渡っていて気分が良い。

 

ここで、小海線佐久広瀬駅に立ち寄ることにする。地図はこちら
なんの媒体だったか覚えていないのだが、田んぼや畑のド真ん中に、ポツンと小さく白い駅舎が建っている写真を見て、なんだか妙に心惹かれていたのだ。
カーナビで見る分には、駅へと向かう地点に到着したようだ。田や畑の方を見下ろすと、ぽつんと白く尖った建物があった。あれが写真で見た佐久広瀬駅だろう。下の画像で赤丸をつけてあるところです。


駅前には停車するスペースがなさそうなので、徒歩であぜ道をくねくね曲がりながら歩いて駅へと下っていく。

  

 

想像していたよりも小さい待合室だ。4人腰掛けられるかどうかって感じかな?


周りの田や畑だらけの状況を見ると、なんでこんなところに、と思うような駅なのだが、ちょっと離れたところにはまとまった集落があるので、利用はされているのだろう。時刻表を見ると、1日に11本はあるようだし…。



麦草峠を目指すにあたり、国道299号はもう4度ほど走ったことがあるので、松原湖から八千穂高原までを繋ぐ、松原湖高原線を走る。この道は初めてだ。交通量も少なく、視界が開けていて、特徴は無いのだが、なかなか気持ちよい道だ。

 



国道299号、通称メルヘン街道に移り、「国道で2番目に標高が高い峠」である麦草峠に到着した。


燃料供給がキャブの僕のバイクでは、このあたりの標高になると、故障したのかと思うほどパワーダウンしてしまい、高い地点に到着したのだな…という実感が味わえるのだが(味わいたくないが)、車だとまったく問題なくこの標高まで到達できてしまうので、あまりこれといった感慨は無い。
通行止が解除される5月初旬くらいなら、白樺と残雪が美しい、メルヘンな感じの道なのだ。別荘地もあり、いかにも観光地っぽい雰囲気なのだが、不思議にこの道を走っていて、観光バスとかに出くわしたことが無い。いつも快走できる。



ここで、国道299から外れたところにある、石遊の湯に行ってみることにする。地図はこちら
4年前の11月に立ち寄った際、地図を見ると想像できるように、林の中に突如出現するというシチュエーションが気に入っていたのだ。この機会にぜひ再訪することにする。


小さな休憩所はあるが、食事はできない。豪華な施設などは無く、ただただ温泉に入ることに特化した感じの素朴さが良い。観光っぽい温泉を望む人には向かないだろう。
風呂も内湯は無く、屋根があるのと無いのと、2つの露天風呂がある思い切りの良さだ。前回入った時には、体を洗うところも露天で、11月だったのでかなり寒かったのだが、いまは改装したのか、小さな2つの部屋が設えられていた。
湯温は高めで、右腕だけ日に焼けているのがヒリヒリと沁みて痛い。やっぱり屋根が無いというのは開放感があって気分が良い。雪の降っているときに入りたいものだ。公式サイトを見たら「降雪時や最低気温が氷点下になった日は電話で営業状態をご確認下さい」とは書かれていたが。



国道299から、エコーラインという新しい道を通り南下する。田んぼの中を突っ切っていく快走路だ。諏訪南ICへのバイパス的な目的の道なのかな? 中央道に行くなら、国道299に乗ったまま茅野市まで行って諏訪ICに乗るよりも、こちらのコースのほうがきっと早くて快適だろう。

また市街地に近づいてきてしまったので、富士見原茅野線に移る。この道も何度も通ったことがあるのだが、相変わらず気持ちのいい道だ。

そろそろ腹が減ってきたので、道端に看板の出ていた、そば処花鳥野に入ることにする。富士見高原スノーリゾートという施設の蕎麦屋だ。地図はこちら
「当店一番人気」の「信州十割そば」を頼む。まずそば煎餅という、油で揚げたお菓子が出てきて、何気なく食ったのだが、予想外に油っぽくて面食らう。蕎麦を食べる前に油ものを口にすると、かなり味覚が変化してしまうので…。
蕎麦はボソボソした感じがいかにも十割といった感じ。風味はなかなかよい。つゆが信州っぽくない、独特な鼻の奥に広がる感じがある。味の要素のうちの何か一つが、飛びぬけて突出しているような。好き嫌いが分かれそうな感じだ。

腹が膨れたところで出発。八ヶ岳高原道路に移る。これまた気持ちいい道だ。今日はなぜかどの道も空いている。この道など、モロ観光道路だっていうのに。気分がよいので停車して写真を撮る気にならない。

国道141号を経由し、朝に通った梓山海ノ口線を、今度は逆に東進する。昨晩は結局、ほとんど熟睡できなかったので、恐ろしい睡魔に襲われ、道をちょっと外れて木陰に入って、15分ほど眠る。



そのまま東進していくと、三国峠を越える、17kmの連続ダートの中津川林道に入る。とはいっても、長野側から三国峠までは舗装路だ。峠を越えて埼玉県に入ってからがダートだ。この林道を走るのは、意外にも初めてのようだ。有名だからとっくに走っているものと思っていたのだが…。

  

車もバイクも、交通量はなかなか多い。しかしすれ違いに苦労するような場所はあまり無い。そのあたりも有名で人気のある理由なのだろう。



中津川林道を通り過ぎてからは、もう帰宅体制だ。国道140に移り秩父市街で国道299に移る。渋滞やノロノロ運転も多く、もうすっかりツーリングが終わった感だ。

ところで、秩父市内で信号待ちしていたところ、以前にネタにした「ぺらぺら婦警さん」が、無残に斬首された姿を晒していた。


久々に再会したと思ったら、何たる無残なことに…。これ絶対、不慮の事故じゃないよな。故意に首だけ破壊したのに違いない。

最後は市街地走行が延々続いてでちっとも面白くなかったが、それ以外は今回はなかなか気分よく走れて楽しかった。