群馬県赤城山御神水

午前中に群馬県方面に行く機会があったので、帰りに赤城山に寄っていくことにした。赤城山は小中学校のときに遠足で行ったり、高校生のとき友人と自転車で登ったり、割と身近なイメージのところである。なのでなんとなく成人してからは行っていなかった。

もっともメジャーなルート、県道4号、通称「上毛三山パノラマ街道」を北上してゆく。地図はこちら。残念ながら曇っていて、景色はほとんど見えず。運転していてもそれほど面白いという道でもなく…。観光バスがいたら嫌だなあと思っていたのだが、幸い一度も行き当たらなかった。

山頂近くの大沼に到着。いかにもな観光地って感じなので、特に立ち寄るわけでもなく、ぐるっと一周して通り過ぎる。
中学生のころ、この近くのスキー場で冬季の林間学校をやった記憶がある。それ以来スキーというものをやっていない。僕はスピードの出るものはなんでも大好きなので、たぶんスキーもやれば大好きになるのだろうが、なにせ行くまでに多くの準備がかかるるスポーツなので、どうも僕には縁遠いのだ。



記憶ではまだ走ったことが無いはずの、県道16号を通って南下しようと考えた。地図はこちら
すると視界の開けた地点に出てきた。「群馬県サントリービール 天然水の水源はここです」と書かれた建物がある。サントリービアバーベキューホールというところらしい。地図はこちら。ここで一休みしようと考えた。
ここからは覚満淵を見下ろすことができる。

 

 

画像はクリックすると大きめのものが別ウインドウで開きます。

竹久夢二登山展望の地」らしいのだが、下界はすっかり雲に覆われていて、まったく真っ白で何も見えない。この店も営業していないようだ。これは残念だなあと思っていたところ、よく見たら「バーベキューホール」の上に「赤城山頂駅 記念館」などと書いてある。


ここって昔、ロープウェーでもあったのかな?と思い、建物の裏に回ってみたところ、実にイイ感じの寂れかたであった。ロープウェーではなくケーブルカーというものらしかった。そんなものがあるとは全く知らなかった。赤城山頂駅、および赤城登山鉄道についてはこちらを参照のこと

 

けっこう急角度の階段に、こんなんで大丈夫なのか???と激しく疑問に感じる荷物運び用のリフト?が乗っている。
そして「御神水 入口 300m石段降りる」という看板がある。見下ろしてみると結構すごい。下界は雲に隠れているし、石段は崩れて急角度で一直線だし。履いている靴はトレッキングシューズだったので、これはもう下るしかないと決意した。
立ち入り禁止のテープが張られていたので、あくまで自己責任で下っていきましたよ。

 

 

下るにつれて雲が引いて視界が広がっていった。ほっとするような残念なような。石段は崩れているところも多いし浮石も多いし、慎重に下っていく。
途中でケーブルカーのレールが、土砂崩れで曲がってしまっている(右下の画像)。
その地点からさらに下っていくと、石段も草に覆われるようになり、さらにワイルドになってしまう。立ち入り禁止テープが再び張られているが、あくまで自己責任でさらに下っていく。

 

とうとう御神水への分岐点に到着した。(右の画像)
分岐してからは沢沿いの道。普通の靴だとちょっと危ない感じ。

 

  

この赤い屋根が御神水だろう。雑草も生い茂っていて、あまりありがたい感じでもない。とうとう到着した。当然だがあたりには全く人の気配も無く、ただ水の流れる音が聞こえるだけだ。

 

 

うーんやはり近づいてみても霊験ありそうな雰囲気でもないなあ。
左から「美人の水」「御神水」「智慧の水」と3本出ている。ひとまず神社式の礼拝をして、「御神水」「智慧の水」を一口ずつ飲む。僕は生水で腹を壊すほうではないので特に気にしない。植物っぽい味が舌に残る。うまい水って感じではない。水が涌いたところから、直、汲み上げていれば、この後味は無いものなのかな。

神水で身体を清めると良い、みたいなことが書いてあったので、よし半裸になってお清めでもしようかなと思い、上着のボタンに手をかけていたところ、背後から「こんにちわー!」と声をかけられ、ビクーッ!としてしまった。まさかこんなところで他人に出くわすとは思いもしなかった。
振り向くと、登山って感じでもない軽装の青年で「一般の駐車場から来たんですか?」と訊ねられた。このときはまだドキドキしていたので、はいそうですと普通に答えてしまったのだが、今になって思えば、この場所にほかの地点から来ることもできるってことなのかな。
青年はペットボトルに水を汲むと、すぐに階段を登って行った。ちょっと気まずいし、僕はいろいろ写真をとって時間をつぶしてから、あとを追って登っていった。

  

登りはかなりキツイ。息がすぐ切れてしまう。僕はたぶん筋力に比べて心肺が弱いんだろう。身体的には余裕があるのに、胸がバクバクして苦しくなってしまう。

山頂駅が見えたころには、すっかり汗だくであった。振り返ると、もう雲はだいぶ晴れて、下界が見えるようになっていた。

 



今日はこの辺でもう帰途についてしまう。県道16を南下していく。急角度のヘアピンが連続していて、景観は望めないのだけど運転は楽しい道だ。こちらの道は大型車は通らないだろうし。地図はこちら

途中、夜景パノラマ展望台というのがあった。さっそく登ってみたのはよいが、残念ながらまだ夜景どころか夕景の時間でもないし、さらにガスってて下界もそれほど見えない。

あとは国道353に並行して走る広域農道、通称空っ風街道をはじめて走ってみた。地図はこちら。天気が良くて道が空いていれば気分のよさそうな道だ。今日は残念ながらダンプやゴミ収集車が常時前を走っていたので、欲求不満がたまってしまう。途中で立ち寄り温泉とかあったら入ろうと思っていたのだが見つからず、そのまま赤城ICに至る。