PENTAXのK10Dを買ってしまった

2004年の1月に*istDという一眼レフデジカメを買ったのだが、なにせ手ぶれ補正が無いのは僕にはかなり物足りない。もう充分元は取っただろうと思い、買い替え資金を少しずつ貯めていたのだ。

新し物好きなので、最軽量小型のミラーレスの高精細液晶ビューファインダーのDMC-G1(「女流一眼」ってすごいセンスのコピーで宣伝してるやつ)をたいへん魅力に感じていた。予想していた以上にビューファインダーは実用的だったし(特にマニュアルフォーカスを使うとき)、やっぱりライブビューは便利だし…。もうほとんどこれに決定しかけていた。

しかし新し物好きの血を押さえて、冷静に考えてみた。
コンパクトデジカメではなく一眼レフで撮影するのは、ほとんどツーリングの記録である。
そしてその撮影の際には、ほとんどハイパーマニュアルを使用している。マニュアルなんだけどボタン一発で適正露出になるという優れものだ。しかもAEロックすると、同じEV値を保ったままシャッター速度もしくは絞りを任意に変えられる。これが本当に便利。
たとえば空の面積が増えたからといって、いちいち露出が変わったりしたら面倒くさいから、マニュアルのほうが手早く撮影できるのだよね。
ハイパーマニュアルが無かったら、きっとイライラしてしまうだろう。
なので、やはりハイパーマニュアルがある機種にすることにした。

手ぶれ補正があって、ハイパーマニュアルがあって、できれば絞りとシャッターで独立した2ダイヤルで、しかも安い機種といったら、それはもうK10D(現行機種ではないので中古)しか選択肢が無い。
istDよりも一回り大きく重くなってしまうのは悩みどころだったのだが、どうせバイクか車に乗っているときにしか持ち歩かないだろうし、まあいいかと決めてしまった。
僕から見れば充分に美品なものが、34800円だった。驚くほど安い。けっこう売れた機種で、もう後継機が出ているからなのかな? これはかなりお買い得だろう。
istDは傷だらけで、売っても二束三文だろうし、このままサブとして持っておくことにした。

さっそくテスト撮影に行った。
レンズは*istDで使っていたのと同じ、シグマの18-50F2.8なんだが、少しAFが速く、迷わなくなっている。
AWBと露出は*istDよりは精度が良くなっていて、カメラ任せにできる。
RAWで撮影しているときのレスポンスは*istDとは段違いに速い。*istDではイライラしてイヤんなっちゃっていた、スティッチングでの連続撮影が気楽にできそうだ。高速タイプのものに変えたらもっと速くなるだろうな。

薄暗い早朝だったので、K10Dから導入された「TAv」モードを試してみる。
これは、たとえば薄暗くて手ぶれしそうだけど、絞りたいから、最低でも1/60、F5.6をキープしたいな…というとき、このシャッタースピードと絞りを保ったまま、ISOのほうを変化させて適正露出にする…という、たいへんグッドアイディアなモードなのだ。


クリックして「オリジナルサイズを表示」すると、原寸大のものが開きます。
この場合、ISO1000にまで上がってしまった。あとでRAW現像(LightRoom1.4)してみたら、*istDよりも全然ノイズも少ないしコントラストが変にならないしで驚いた。
薄暗いシチュエーションでは、ハイパーマニュアルよりこちらを常用することになりそうだ。三脚を使えないツーリングライダーには嬉しい機能だ。ノイズなんか出ちゃってもいいから絞りたいときってあるもんね。

太陽が顔を出したので、急に明るくなった。


istDだと、あっさり飛んじゃっていたような赤が、ごく普通に写っている。
とにかくRAW現像のときにデフォルトからあんまり変えなくても、違和感を感じないのが印象的。*istDでは、かなりキャリブレーションをズラしたもの↓をデフォルト値にしていた。


この調子なら、JPEGを積極的に使っても大丈夫かも。RAWに切り替えるのもボタン一発(これも便利機能)だし。