Either/Or / Elliott Smith

ここ数ヶ月、エリオット・スミスをずっと聴いている。楽譜的に見れば60年代そのもので、60年代にもこんな音楽、充分ありえたよな、とは客観的に思うのだけど、数ヶ月聴けば聴くほど、あきらかに90年代以降、現代の音楽だ、と思いが強まっていく。

Either / Or

Either / Or

昔(94年)、BECKの"One Foot On The Grave"について「ドアノブがない扉のような音楽」と書いたことがある。同じ感じだ。扉はある。鍵はかかっていない。拒否られてるわけじゃない。だけどドアノブはついてない。ミュージシャンはリスナーを拒否ってるわけじゃないけど引き込もうとしているわけでもない。なにかを押し付けようとしているわけでもない。このドライな感じ。なんという居心地のよさ。
たぶんこの音楽を聴き続ける僕の気持ちは、感動、という言葉より、共感、という言葉のほうが適当なんだろうと思う。
と、そう書いて思ったのだが、僕の石川直樹の写真について感じる感情は、共感っていうのが一番近いのだろうな。